第5期ユーズ・ジャパン始動。
2010ユースジャパン強化合宿 2010年11月12日〜14日 富士緑の休暇村

320名の希望の轍
ユースジャパン、目指すは世界!
そしてオリンピック!!

11月12日(金)〜14日(日)、山梨県・富士緑の休暇村にて
『2010ユースジャパン強化合宿』が行なわれた。
6回目を迎えるユース強化合宿だが、今回の参加者はなんと320名!!
過去最多の参加人数は、未来へ向けて明るい光が見えているといえよう。


Text/松井孝夫 Photos/福地和男、人見武士


緑代表が厳しい表情でユース選手に檄を飛ばした
 
キャプテンの前田優輝らがみんなを引っ張った


サーキットで追い込まれる選手たち
 
先輩が後輩を教える実のある交流にもなった


塚本徳臣ら日本代表メンバーも協力。最強のコーチ陣が並んだ
 
参加選手は真っ赤なユースのTシャツを着て集合


食事も、みんな一緒だ
 
フジエポックホールでは結団式やセミナーが行なわれた

自主練のナイトトレーニングで、ユースの選手が先輩に群がった

[初日の稽古スケジュール]

 15:00 基本稽古
 15:45 グループ別の組手
(1R1分=20R)
※合間に技術指導
一般高校グループ、
中学生グループ、 
小学生グループ=男女別
 (休 憩) 組手の間に技術指導
 17:00 サーキット2セット
 17:30 稽古締め(正拳中段突き)
〜22:00 ナイトトレーニング
(強化委員コーチ特別指導・自主練)

まるで真っ白な絨毯が、敷きつめられているようだった。
 山梨県にある、富士緑の休暇村。そこは毎年、厳しいユース強化合宿が行なわれる場所だ。
 ユース強化合宿は、今年で6回目。第1回のユース強化合宿は48名だったが、今回はなんと320名。小学5年生から19歳までのユース世代が、夢と希望を胸に秘めながら全国から集まってきた。
 結団式が行なわれた敷地内のフジエポックホールは、白い道着で埋め尽くされた。その壮観な光景を前にして緑健児代表は、「ここから将来の世界チャンピオンが出ると思います。最強のコーチ陣も揃っていますので、合宿が終わった後、達成感に満ちた君たちの顔を見たいです」と、力強くコメントを残した。三好一男副代表も、「4年後、10年後、20年後、ワールドカップ、世界大会、オリンピックという夢もある。日本を背負い、最強最大の組織にしていこう!!」と呼びかけた。



いよいよ強化合宿がスタート。まずは全員で基本稽古から
 
グループに分かれての技術練習。初日からユースの選手たちが、ガンガン飛ばす。前田優輝は、全日本大会を疲れを見せずに全開で取り組んだ


組手は激しくやり合う場面が多かった
 
苦しい補強運動のサーキットも.最後までこなした


講話が終わってからも、ナイトトレーニングに取り組む熱心な選手たち。師範たちも、全面バックアップをしていた


 
アスリートのための食事を
管理栄養士・村越氏が講演

森永製菓(株)が全面協力のもと、ウイダートレーニングラボ・管理栄養士/NSCACPTの村越智行氏が、アスリートのための食事を講演。同社は、スポーツドリンクやプロテインなども選手たちにサポートしてくれた


最強のコーチ陣が熱血指導!! 伝統は確実に受け継がれている

全日本王者の塚本徳臣は、カカトを床につけたままのステップなど、独特の理論を伝授した
 
第40回全日本王者の山田一仁は、得意の突きをユース世代に伝授


塚越孝行は、受け返し、カウンターなどの技術をわかりやすく指導
 
ユース第一期生の島本一二三は、突きと蹴りのコンビネーションを披露


全日本準優勝の村山努は、下段蹴りのコツを解説した
 
人間風車とも呼ばれた谷川光は、華麗なステップワークを解説した


多彩な上段への蹴りを教える、重量級王者の森健太
 
沖縄に道場をオープンさせたばかりの吉田富和も熱心こ指導

11月13日 早朝稽古
1200m走タイムレース結果

一般・高校生
1位 岡野 奨(高知支部、高2)
4分14秒
2位 前田優輝(和歌山支部、大学1)
4分18秒
3位 曽根崎義基(大阪堺道場、高1)
4分18秒
中学生
1位 早川奨二(奈良支部、中2)
4分14秒
2位 中村 誠(高知支部、中3)
4分17秒
3位 小畠 彪(福岡支部、中1)
4分21秒
小学生
1位 上野海樹(埼玉中央道場、小6)
4分37秒
2位 湊拓 海(東京東支部、小6)
4分38秒
3位 吉田 徹(群馬支部、小6)
4分39秒
女子
1位 加藤小也香(愛知山本道場、高2)
4分43秒
2位 中村風月(和歌山支部、中1)
4分48秒
3位 是澤ひな(埼玉中央道場、中1)
4分59秒

緑代表が最強のコーチ陣と名付けたメンバーは、全日本大会を制した塚本徳臣を筆頭に、村山努、森健太、塚越孝行ら日本代表の4人に加え、山田一仁、島本一二三、前川憲司、砂川久美子、そして強化委員には新保智、谷川光、山本健策、川原奈穂樹、石原延、吉田富和といった豪華すぎる師範が並んだ。誰から学んでも、得られるものは大きいことだろう。
 まさに、ユース強化合宿のテーマである、『伝統・継承』という言葉があてはまる環境が揃っていた。
 今年のユース選手の主将を任されたのは、全日本大会ベスト8に入賞した前田優輝。副将は、森下穣と横山紀子が務めた。
 とくに前田は、誰よりも声を出し、誰よりも稽古に励み、誰よりも先輩方に指導してもらっていた。彼こそは、ユース代表の真のキャプテンといっていい。前田がユース世代を牽引することにより、みんなにも、その熱が伝わった。
 初日は、基本稽古、技術練習、組手、補強(サーキット)と、いきなり厳しいメニューだったが、誰一人、根をあげない。それどころか、栄養指導の講話が終わると、選手たちは開放されている体育館ヘダッシュし、師範たちに頭を下げて、ナイトトレーニングを始めたのだった。
 これは、講話の後に、今年の全日本大会の決勝戦2試合、10月28日に開催された全ロシア大会の模様がスクリーンに流されたことで、選手の士気が一気に高まった効果があったからだろう。
 なんて、意欲があって頼もしい選手たちだろうか。どの瞳も、楽しくて仕方がないといった感じだ。最強のコーチ陣も、この熱意に応えて、それぞれが丁寧に教え、消灯の時問まで続いた。
 二日日の朝は、6時半からスタートする。恒例の中距離競走では、4クラスに分かれて実施された。
 午前の稽古は、基本稽古から始まり、グループ別の組手、最強のコーチ陣がそれぞれ分かれての技術指導が行なわれることとなった。これは、グループ別にローテーションで師範たちに技術を教われるもので、今回の強化合宿の大きな目玉ともいえた。
 塚本が、カカトを床につけたままのステップや攻撃を指導しているかと思いきや、向こうでは谷川光が独特の間合い・ステップを教えている。振り返れば、山田一仁がマシンガンパンチを伝授している。その横では、塚越が攻防の理論を説明し、並んで森健太が上段への蹴りを解説している。

一体、この贅沢すぎる光景は、何なのだろうか。惜しげもなく、師範・選手たちは自らの技術を教える。これは、320人への英才教育に違いない。緑代表や三好副代表、新極真の基盤を築いた師範たちが弟子に技術を教え、その下の世代が、今、ユース世代に伝えている。技術も、精神も、心構えも、短時間でみんなが必死になって伝えようとし、それを懸命に吸収しようとしている。



第7回世界大会3位の新保智の技術を学ぶため、選手たちは真剣な表情で取り組んだ
 
藤原康晴師範は、型稽古を担当した


岡山東支部の石原延支部長は、中段廻し蹴り、三日月蹴りの蹴り方などを解説した
 
ユースの選手たちにカウンターの技術を教える、前川憲司


愛知山本道場の山本健策支部長は、子供たちに上段廻し蹴りの使い方を教えた


川崎東湘南支部の川原奈穂樹支部長は、突きの技術、ステップワークなどを指導した
 
総本部の砂川久美子は、軽量級のテクニックをユース世代に伝えた

[二日目の稽古スケジュール]

06:30 グランドでストレッチ・ランニング
※グループ別で中距離走タイムレース
10:00 基本稽古
10:15 グループ別の組手、 
技術指導(20分=2回)
11:40 サーキット3セット
12:00 稽古締め(正拳中段突き)
14:30 基本稽古
14:45 タイプ別の技術指導
(20分=2回)
15:25 グループ対抗戦。
(小6vs中1、中学vs高校など)
(休憩)  
16:00 グループ別で組手
(1R/1分20R目標) 
※休暇を挟みながら技術指導
16:40 サーキット4セット
17:00 稽古締め(正拳中段突き)


緑代表がユース世代に
心構えを伝授

二日目の夜は、緑代表の講話がフジエポックホールにて行なわれた。緑代表は、親への感謝の気持ち選手としての心構え、世界へ向けた目標設定など約30分間、熱く語った。


長かった強化合宿三日目、そして伝統は継承された

[三日目の稽古スケジュール]

06:30 グランドでストレッチ・ランニング
※体育館で帯別の型稽古
09:30 基本稽古。
※正拳中段突き、上段廻し蹴り
09:40 グループ別の組手。
※ランク・学年別などで12グループ編成
10:15 ドリームカップ各学年の優勝・準優勝同士、全日本出場者で組手
※型の演武:型グループ選手のよる型の披露
10:40 サーキット5セット
11:00 稽古締め(正拳中段突き)
[サーキット内容]
※20秒全力で1セット3分
1:ハイジャンプ
2:プッシュアップ
3:ジャンピングスクワット
4:Vシット。
5:フルジャンプオールターンネイション
6:ジャンピングプッシュアップ
7:バービー
8:バックエクステンション
9:ダッシュ

午後の稽古は、さらに激しさを増していったが、明日の未来を信じて選手たちはついていく。二目目のサーキットは、合計で7セット。みんな疲労の色は隠せないが、それは裏を返せば全力を出した証拠といってもいいだろう。
 その日の夜の緑代表の講話も、「寝たら、前へ出て歌ってもらうぞ〜!!」とジョークを交えながらも、これから新極真を背負っていくための心構えを伝える、最高の内容となった。
 最終日は、早朝稽古が終わると富士山をバックに全員で記念撮影。どの顔も疲労が吹き飛び、キラキラと輝いている。最後の稽古は、総仕上げとなる技術練習・組手となったが、みんな全力でぶつかった。サーキット5セットは、もはや気力だけで乗り切ったユース勢。日の丸のワッペンが、年代に関係なく誇らしげに光っていた。
 緑代表も、「全国からこれだけ集まり、競争意識も芽生えて、大成功でしたね」と満足顔。それは白い絨毯に、赤い焔(ほのお)が灯った瞬間だったのかもしれない。



最終日も激しい組手は終わらない。全日本ベスト8の前田優輝は、最後まで全力を出していた
 
全日本大会に出場した森下穣も、元気に参加していた


今年でユース卒業となる河瀬優太朗、全日本大会は三回戦まで進み、今後が楽しみだ
 
全日本大会で落合光星と三回戦で闘った亀山真も参加


河瀬俊作と山本和也が組手で激突
 
女子では、全日本ベスト4の加藤小也香と副キャプテンの横山紀子の顔合わせが実現


最終日のサーキットは、過酷なものとなった
 
初日から最終日まで、選手を鼓舞し続けたユース・ジャパン強化副委員長の奥村幸一・日本代表監督


最終日の稽古が終わると、選手たちが緑代表や指導陣に挨拶。前田は、今回の合宿で卒業だ
 
精神的支柱となっていた、ユース・ジャパン強化委員長の三好一男副代表



第6期ユーズ・ジャパン名鑑

日の丸ワッペンをつけた320名を一挙紹介!!

第6期ユース・ジャパンがスタートした。
富士山の麓で行なわれた2泊3日の過酷な合宿を乗り切った戦士たちは、
新極真会の未来を担う精鋭たちだ。
その320名をここに紹介する。


特Aランク

かとう・さやか
加藤小也香
愛知山本道場
高2女子

かわせ・しゅんさく
河瀬 俊作
佐賀筑復支部
高3男子

かわせ・ゆうたろう
河瀬優太朗
佐賀筑後支部
一般男子

まえだ・ゆうき
前田 優輝

和歌山支部
一般男子

Aランク

ふじわら・しょうじろう
藤原将二郎
福岡支部
高3男子

さいとう・ゆうと
斎藤 祐斗
愛知山本道場
高3男子

かとう・だいき
加藤 大喜
愛知山本道場
高3男子

ごうない・かずま
郷内 一馬
東京城南川崎支部
高3男子

もりした・じょう
森下 穣
大阪神戸湾岸支部
一般男子

もぎ・よしき
茂木 良樹
東京城南川崎支部
高2男子

みずの・あつき
水野 暁記
世田谷・杉並支部
高2男子

なかがわ・ましゅう
中川 真周
栃木支部
高2男子

よこやま・のりこ
横山 紀子
和歌山支部
高3女子

かめやま・しん
亀山 真
奄美支部
高3男子

はらだ・りょう
原田 凌
福岡支部
高2男子

まえだ・しょうた
前田 勝汰
和歌山支部
高2男子

なかむら・けんと
中村 建斗
和歌山支部
高2男子

やまだ・ひろき
山田 大輝
長野支部
高2男子

やまもと・かずや
山本 和也
東京東支部
高2男子

ごうない・すぎや
郷内 稔
東京城南川崎支部
高1男子

さとう・としき
佐藤 敏生
北海道支部外舘道場
高1男子

しのはら・ようこ
篠原 葉子
高知支部
高2女子

さわだ・りいな
澤田里伊奈
総本部道場
高2女子

てらはた・さとし
寺畑 怜
品川小井道場
高2男子

やがわ・ゆか
矢川 由佳
佐賀筑後支部
高1女子

はせがわ・なつこ
長谷川夏子
栃木支部
高1女子

おち・じゅんき
越智 純貴
福岡支部
高1男子

おくもと・いぶき
奥本 伊吹
高知支部
高1男子

はた・ともき
秦 知輝
南大阪支部
高1男子

ながお・りょう
長尾 凌
神奈川東横浜支部
中3男子

はしもと・たくや
橋本 拓哉
東京東支部
中3男子

いりき・けんぶ
入来 建武
東京城南川崎支部
中3男子

なかむら・じゅんいち
中村 純一
栃木支部
中3男子

よしだ・ゆうい
吉田 勇偉
北海道支部外舘道場
中3男子

くりやま・おおぞら
栗山 宙
和歌山支部
中2男子

はやかわ・しょうじ
早川 奨二
奈良支部
中2男子

にしかわ・りきやす
西川 力安
滋賀中央支部
中2男子

やました・ゆうじ
山下 雄之
長野支部
中2男子

まなべ・こうたろう
真鍋光太郎
大阪阪南道場
中2男子

うらなか・みう
浦中 美夢
東京城南川崎支部
中2女子

みずの・ねね
水野 寧々
世田谷・杉並支部
中2女子

はつだ・しげき
初田 茂輝
佐賀筑後支部
中2男子

かわせ・あっし
河瀬 惇志
佐賀筑後支部
中2男子

えぐち・ゆうと
江口 雄智
佐賀筑後支部
中2男子

やまお・ゆうた
山尾 勇太
山口中央支部
中1男子

そのはら・たいち
其原 太一
大阪北支部
中1男子

やなか・こうだろう
谷中宏太朗
静岡西支部
中1男子

しょうぐち・みき
将口 美希
愛知山本道場
中2女子

かとう・ちさ
加藤 千沙
愛知山本道場
中2女子

もろいし・ゆうか
諸石 優花
福岡支部
中1女子

おおつか・ゆうこ
大塚 優子
栃木支部
中1女子

わだ・せいる
和田 聖瑠
福岡支部
中1男子

しらいし・たくむ
白石 拓夢
福岡支部
中1男子

なかひら・えいと
中平 栄人
高知支部
中1男子

よしだ・もとい
吉田 基
和歌山支部
小6男子

ふかほり・ゆうい
深堀 優勇
大阪北支部
小6男子

みねもと・かずき
峰本 一輝
東京東支部
小6男子

みなと・たくみ
湊 拓海
東京東支部
小6男子

うえの・みのき
上野 海樹
埼玉中央道場
小6男子

ながい・こうた
永井 康多
東京城南川崎支部
小5男子

あかつ・だいすけ
赤津 大介
厚木・赤羽支部
小5男子

おの・とおま
小野 闘摩
青森支部
小5男子

とおた・ありさ
遠田 有沙
東京東支部
小6女子

いしまる・つかさ
石丸 司
北海道手塚道場
小6男子

しおざき・かいと
塩崎 凱斗
山口中央支部
小5男子

ししもと・つばさ
四至本 翼
和歌山支部
小5男子

なかざと・りょうが
中里 隆雅
兵庫中央支部
小5男子

わたなべ・こうし
渡邉 康嗣
東京北西支部
小5男子

よしざわ・ほたか
吉澤 穂高
東京城南川崎支部
小5男子

こたに・あいり
小谷愛依莉
和歌山支部
小5女子

てしま・みさき
手島 海咲
神奈川東横浜支部
小5女子

せきね・ほのか
関根穂乃花
神奈川東横浜支部
小5女子

たけや・あゆ
竹谷 彩佑
青森支部
小5女子

やまお・りゅうせい
山尾 龍星
山口中央支部
小5男子

Bランク







ユース・ジャパン320名アンケート




選手強化委員とコーチが選んだ、最も印象に残った選手

前田 優輝 中尾  豊 加藤小也香 入来 建武
河瀬 惇志 水野 寧々 西川 透太 湊  拓海
遠田 有沙 山尾 龍星 砂山 智哉 砂山 善哉