型の試合にも出場した葉子。 |
一般女子フルコンタクトの部決勝戦は高知支部の福原葉子、福原茉奈の姉妹対決となった。姉・葉子は準決勝で同門の山譜、実を、妹・茉奈は同門の林さいかを下し決勝進出。実績に勝る葉子の胸を茉奈が借りる形となった。
姉妹とはいえ、二人の体格は大きく異なる。葉子は163pの75s。茉奈は155pの54s。身長差8p、体重差は21s。実績ばかりでなく、体格においても葉子が断然勝っている。当然のことながら、二人の組手スタイルも対照的である。
じつはこの顔合わせは、一昨年の同大会の決勝戦で一度実現している。その時は葉子が前に出る組手で茉奈を圧倒。優勝を果たした。続く昨年の大会はワールドカップ直後ということと、ウエイト制大会を目前に控えていたため、葉子が欠場。茉奈が念願の初優勝を果たした。
そして迎えた今大会。姉妹対決、新旧王者対決、そして「リベンジか?返り討ちか?」というテーマのもと、闘いの火ぶたは切って落とされた。
試合開始直後、どっしりと構えた葉子は体格差を生かして中段突き、下段蹴りを淡々とした表情で放っていく。
対する茉奈は左右に回り込みながら胸への中段突きや内股蹴りを放つ。しかし安定感のある葉子の構えは崩れない。
反対に葉子の下段蹴りに茉奈が何度かバランスを崩す。あっという間に本戦の1分30秒が過ぎた。判定は5-0で葉子。二年ぶりに同大会で優勝を果たした。
試合後、葉子は「姉として絶対に負けるわけにはいかなかった」と姉の貫録を見せるコメントをするも、妹との対戦については「手の内はわかっているのですが、今回は動いてきたので攻撃が当たりにくかったです」と妹の実力が確実に自分に肉薄してきていることを評価した。
また、組手の試合の前に行われた型の試合にも掛け持ちで出場した福原姉妹。葉子は、そのことについて問われると「型は三好師範からの薦めで出場しました。型の稽古をしていると、集中力が増すので、組手のプラスになります」とコメントした。
大会終了後、今大会実行委員長である三好一男師範は「四国も女子の選手は確実に育ってきていますね」と、福原姉妹をはじめとする弟子たちの健闘に目を細めた。女子四国勢の今後の活躍が楽しみだ。 |